Wave

平穏な日々は3日で終わり、その後は嵐が待っていた。火曜日は病棟の患者の容態が悪く、3時間睡眠で、水曜日はAdult Liver Serviceへの応援でDonor Surgeryに借り出され徹夜し、そのまま木曜日は1歳の子供の多臓器移植で夜中の3時まで手術室にこもっていた。その間にも病棟の患者の具合は悪くなり、ポケベルは鳴り捲り状態で、非常に忙しかった。金曜日もAdult Serviceから応援要請があったが、さすがにヘロヘロだったので、他のFellowにあたってもらい、ようやく家に帰ってきた。木曜日の多内臓移植は、術者が移植チームのトップのTzakis先生で、ヒートアップしだしたら止まらない先生だ。睡眠不足でヘロヘロの状態だったので、怒鳴られまくるのを覚悟していたが、糸結びで軽く怒られただけで、平穏な雰囲気の中、無事に乗り切る事が出来た。手術は非常に綺麗に決まり、術後の状態もすこぶる良好だ。状態の悪化した患者もICUに戻し、何とか状態も落ち着いてきた。米国ではICU専属の小児科医がいて、重症管理を一手に引き受けてくれる。これでしばらくはポケベル鳴り捲り状態からは開放されそうだ。